自衛隊グルメ探訪

海上自衛隊護衛艦「ちくま」の厨房拝見

海上自衛隊が保有するあぶくま型護衛艦の5番艦「ちくま」は、青森県の大湊(おおみなと)基地を定係港として2022年現在も第15護衛隊に所属、主に周辺海域の警備を任務としている排水量2000トン、乗組員約120人の艦である。




「ちくま」厨房での昼食調理風景。焼き終わった生姜焼にタレをつけていく。材料は豚肉、玉ねぎ、にんじんなど。同艦の調理設備は蒸気釜が全部で3つ(大型のものひとつで約200人分)、揚げ物用フライヤーはひとつ、その他にオーブン、ホットプレートなどが設置されている(2010年6月撮影)
「ちくま」厨房での昼食調理風景。焼き終わった生姜焼にタレをつけていく。材料は豚肉、玉ねぎ、にんじんなど。同艦の調理設備は蒸気釜が全部で3つ(大型のものひとつで約200人分)、揚げ物用フライヤーはひとつ、その他にオーブン、ホットプレートなどが設置されている(2010年6月撮影)

「ちくま」の艦長から一般乗組員にいたるまでの食事を担当する調理員は全部で4人。彼らの食事を賄い、今回の昼食を例にすると午前8時から同11時までの時間で準備する。同艦は基本的に火気厳禁なため、厨房はオール電化ならぬオール蒸気である。

取材日の食事は、ありがたいことに八戸と大湊の地元料理である「せんべい汁」と「味噌貝焼」が出てきた。「せんべい汁」は南部せんべいを割って、そのまま蒸気釜に入れ、約10分煮て完成する料理である。調理していた方は八戸の生まれなので、これこそまさに本場の料理なのだろう。

食堂であるが、一般乗組員は約30人分の席(幹部は専用の部屋で食事)が用意されており、食事は基本的にセルフサービス、バイキング形式で好きなだけ量をとることができる。この取材で特色があったのは、ご当地メニュー以外では食堂の暖簾(のれん)で、娯楽が少ない航海でも、乗組員がわずかなりとも楽しいものであってほしいと思うがゆえだろう。

昼食メニュー

生姜焼、酢豚、味噌貝焼

コーンサラダ、せんべい汁、キャベツ、ご飯


地元大湊名物である味噌貝焼を調理中。材料はホタテ、鶏卵、ねぎなど。担当の調理員は地元の出身者であった
地元大湊名物である味噌貝焼を調理中。材料はホタテ、鶏卵、ねぎなど。担当の調理員は地元の出身者であった
「ちくま」昼食メニュー。一般乗組員はおかずからご飯までが盛り付けされるトレーで食事をする。味噌貝焼やせんべい汁などのご当地色豊かなメニューであった
「ちくま」昼食メニュー。一般乗組員はおかずからご飯までが盛り付けされるトレーで食事をする。味噌貝焼やせんべい汁などのご当地色豊かなメニューであった
昼食の配食風景。「お食事処」の提灯はなかなかおもしろい。なんでもメニューにラーメンがでるときは「らーめん」と書かれた提灯がでるとか
昼食の配食風景。「お食事処」の提灯はなかなかおもしろい。なんでもメニューにラーメンがでるときは「らーめん」と書かれた提灯がでるとか
士官室で食事中の艦長以下の幹部たち(取材当時)。おかずはプレートに盛りつけられ、ご飯はテーブル中央のおひつよりよそう形式だが、メニューは一般乗組員と同じである
士官室で食事中の艦長以下の幹部たち(取材当時)。おかずはプレートに盛りつけられ、ご飯はテーブル中央のおひつよりよそう形式だが、メニューは一般乗組員と同じである
大湊地方隊 第15護衛隊所属の護衛艦「ちくま」(海上自衛隊ホームページより)
大湊地方隊 第15護衛隊所属の護衛艦「ちくま」(海上自衛隊ホームページより)

雑誌「丸」
昭和23年創刊、平成30年に70周年迎えた日本の代表的軍事雑誌。旧陸海軍の軍 艦、軍用機から各国の最新軍事情報、自衛隊、各種兵器のメカニズムなど幅広 い話題を扱う。発行元の潮書房光人新社は29年から産経新聞グループとなった 。毎月25日発売。

●月刊「丸」のホームページ

陸上自衛隊高等工科学校の厨房拝見

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