独首相「ロシアからのエネルギー調達は継続」 原油禁輸に慎重姿勢

ドイツのショルツ首相(ロイター=共同)
ドイツのショルツ首相(ロイター=共同)

ドイツのショルツ首相は7日、ロシアからのエネルギー調達を「今後も継続したい」との声明を出し、米国が欧州と検討しているロシア産原油の輸入禁止措置に慎重な姿勢を示した。ドイツは天然ガス輸入量の約5割をロシアに依存しており、早急な決断に待ったをかけた。

ショルツ氏は、ウクライナを侵攻したロシアへのエネルギー依存度を引き下げるとしており、声明で「ロシアに代わるエネルギー開発は一朝一夕にできない」と強調。リントナー財務相も、輸入禁止措置は原油価格の急騰を招くとして慎重な見方を示していた。

ショルツ氏はロシアのウクライナ侵攻直前の2月22日、ロシア産天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノルドストリーム2」の稼働手続き停止を発表し、対ロ経済関係を転換していた。

侵攻後の27日にはロシアへのエネルギー依存度引き下げの一環として、国内にはない液化天然ガス(LNG)ターミナルを2カ所に建設すると発表した。(共同)

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