女性1人が生涯に産む子供の推定人数を示す「合計特殊出生率」で、韓国が6年連続で過去最低を更新し「0・81」を記録した。少子化に悩む他の先進国を大きく下回り、日本と比べても約6割の水準にとどまる。韓国政府は少子化対策に過去15年で総額380兆ウォン(約36兆円)を投入したが、〝焼け石に水〟だった格好だ。専門家からは経済支援の見直しに加え、厳しい学歴社会で疲弊する若年世代への「心理面のケア」が必要だとの声が上がる。
韓国特有の事情
「韓国消滅の危機」(SBS放送)-。韓国統計庁が2月に発表した統計によると、2021年の合計特殊出生率は前年を0・03ポイント下回り、0・81を記録した。経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国(平均値1・61)で、1を下回っているのは韓国のみだ。