異論暴論

「正論」4月号 好評販売中 脱・平和ボケ 手遅れになる前に…

ロシアによるウクライナへの侵略を見ていても、軍事力がいかに大切か、改めて再認識させられる。今回の事態は日本にとっても対岸の火事ではない。正論4月号の特集「脱・平和ボケ」では日本を取り巻く厳しい現実の一方で国難にもかかわらず吞気(のんき)さ極まる風潮に警鐘を鳴らす論考を集めた。

まず、田久保忠衛杏林大学名誉教授の「国軍ないゆえのビクビク外交」。何をしようにも、周辺国・関係国の顔色をうかがい、取るべき道を自分で決められない。そんな惨めな日本の姿がこれでもか、といわんばかりに描かれている。岩田清文元陸上幕僚長の「中国に向き合う国家安保戦略〝私案〟」は、今年末に控える国家安全保障戦略の改定を前に、国家として何をどう守るべきかをまとめた。具体的な課題・対応策まで網羅した〝岩田案〟をお読みいただきたい。

このほか、経済ジャーナリスト、井上久男氏の「経済安全保障がなぜ重要なのか」、荒木淳一元空将の「北朝鮮にとって『極めて危険』になれ」、古川勝久元国連安保理北朝鮮制裁専門家パネル委員による「『オシント』が暴く金正恩の野望」、山田吉彦東海大教授の「秘密裡に進めた尖閣海洋調査」は、いずれも日本に変化を迫る論考となっている。

特集「中国人権弾圧」では漫画家、清水ともみさんによる「墓標なき草原」を掲載した。楊海英静岡大学教授が内モンゴルで繰り広げられたモンゴル人への迫害、虐殺の歴史を丹念に掘り起こした名著『墓標なき草原―内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』を漫画化した。今問題となっているウイグル人への弾圧も、原点はここにあると気づかされる。中国とは一体、どんな国なのか。それを考えるうえで、目をそらしてはならない歴史の事実だ。(安藤慶太)

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