日本のラグジュアリー、日本の高級車 新型レクサスLC500h試乗記

“素晴らしい見本”

3456cc V6直噴ユニットとモーターによりシステム出力は359psに達する。低速でアクセル全開にすると、メーター・パネルのトラクション・コントロールの警告灯が点灯し、何事もなかったように加速する。モーレツに速い。

マルチステージハイブリッドという、V6エンジンと2基のモーターと4速のギアボックスを縦置きするこのシステムは、超ワイド・レシオを実現していて、なんと100km/h巡航をたったの1000rpmという低回転でこなす。ちょっと下り坂になっていると、エンジンは休止してEV走行に切り替わる。

それを頻繁に繰り返すことで燃費を稼ぐのである。その結果、GQの約300kmにわたるテストでも車載コンピューターは10km/Lオーバーという、車重2tのガソリン・エンジン搭載車としては良好な燃費を記録している。

近頃、なにかと話題のSDGs、持続可能な開発目標というのは、ラグジュアリーをガマンするのではなくて、ラグジュアリーをいかに持続可能にするかがテーマだと考えるべきだろう。

LC500h”Sパッケージ”はガソリン・エンジンからEV時代に移行する過渡期に現れた、その素晴らしい見本だった。と、間違いなく記憶されるはずだ。

文・今尾直樹 写真・安井宏充(Weekend.)

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