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自民山梨県連、参院選候補選定で二転三転 挙党態勢を不安視も

参院選の擁立候補に永井学県議を内定したと説明する自民党山梨県連の森屋宏会長=2月26日、甲府市(平尾孝撮影)
参院選の擁立候補に永井学県議を内定したと説明する自民党山梨県連の森屋宏会長=2月26日、甲府市(平尾孝撮影)

今夏の参院選山梨選挙区(改選定数1)に向けた候補者選定で、自民党山梨県連は5日に総務会を開き、永井学県議(47)を公認候補とすることを承認し、その後、党本部に公認を申請する見通しだ。ただ、今回の候補選定では、二転三転。参院選では、立憲民主党の現職に自民の新人が挑む構図となっている中で、自民県連の挙党態勢を不安視する声も聞かれている。

「四分五裂を避ける」

「(平成17年の)郵政選挙のように県連が割れ、四分五裂になるようなことは避けなくてはならない。その思いで身を引いた」

1月の県連の候補者選考委員会で最高得点をつけ、出馬に前向きだった白壁賢一県議(61)は2月24日の記者会見で、最終的に立候補を断念した胸の内を明かした。

参院選に出馬しないことを説明する白壁賢一山梨県議=2月24日、甲府市(平尾孝撮影)
参院選に出馬しないことを説明する白壁賢一山梨県議=2月24日、甲府市(平尾孝撮影)

県連の候補者選定では、国会議員や県議、市町村支部長ら人材推薦委員の推薦を受けることが条件だが、自薦、他薦ともに受け付ける。1月7日の締め切りまでに15人の公募があり、15日の選考委員会で白壁氏が最高点を獲得した。関係者によると2位は山田一功県議(62)、3位には同点で永井氏と向山憲稔県議(37)の2人が続いた。

本来なら、最高点者に出馬の意思を確認し、受諾されれば、そのまま擁立する。他薦のケースもあるので、出馬を断られれば、上位から順に意思を確認し候補を選定していく。

森屋宏県連会長は白壁氏に最高点であったことを告げ、出馬を打診。白壁氏も「謹んで受ける」と回答し、支持者への支援要請など、出馬への準備に取り掛かっていた。

「若い人か女性を」

しかし、県議選南都留郡選挙区の白壁氏が最高点と伝わると、自民党甲府市議団などが県連に、甲府市か甲府市を含む衆院山梨1区地盤の候補擁立を求める要望書を提出する異例の事態となった。大票田である甲府から候補者を出さなくては勝てないことを理由にした。

さらに、2月に入ると党本部の茂木敏充幹事長が森屋会長に「若い人か女性を視野に」と要望。立憲民主が現職の宮沢由佳氏(59)の擁立を決めていることを意識したとみられ、茂木氏は昨年末に来県した際にも同様の要請をし、念押しした格好だ。

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