情報統制下、真実求める露国民 規制回避アプリ需要急増

ロシア軍によるウクライナに侵攻を受け、ロシア国内で過去にない厳しい情報統制が進む中、国民は当局によるソーシャルメディアなどへのアクセス規制を回避できる「VPNアプリ」をスマートフォンにダウンロードし、「戦争の真実」を知ろうとしている。

今回の侵攻に際し、ロシアの通信規制当局は国内メディアに対し、露軍の行動を「特別軍事作戦」と呼ぶよう指示。作戦を「侵攻」や「戦争」と呼んだり、政権の公式情報と食い違う報道をした場合は最大500万ルーブル(約460万円)の罰金を科すと警告した。

露政権は4日までに、ウクライナ側の死傷者数など政権の公式発表ではない「虚偽情報」を報じたなどとして、リベラル派のラジオ局「エホ・モスクブイ」やテレビ局「ドシチ」を電波停止に追い込んだ。独立系電子メディア「メドゥーザ」のサイトへの接続も遮断。ウクライナメディアへの接続も不可能だ。

一方、国民の多くが情報源とする国営テレビは、ロシア軍の損害の拡大や都市の破壊、露国内の反戦デモなどを報じず、侵攻の正当性を強調する政治宣伝で埋め尽くされている。

露政権が情報統制を強めているのは、戦場の実態を国民に知られ、反戦ムードや反政権機運が高まることを警戒しているためだ。

だが、国民は真実を求めている。4日現在、「アンドロイド」と「iPhone」(アイフォーン)用アプリの露国内のダウンロード数ランキングでは、VPNアプリが軒並み最上位を占めている。国外サーバーを経由して通信するVPNを使えば、露国内回線では接続が規制されたサイトにもアクセスできる。

2日付の露経済紙RBKは「国民は政権に規制されていない情報を得るためVPNを積極的にダウンロードしている」と指摘した。

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