東芝の社長にドイツの産業システム大手、シーメンス出身で執行役上席常務の島田太郎氏が就任した。島田氏は平成30年に東芝に転じ、同社のデジタル推進の旗振り役を担ってきた。ただ、東芝のトップは海外ファンドら「物言う株主」との信頼関係の構築が欠かせず、調整能力が求められる。これまでの経験を生かせるのか、その経営手腕は未知数といえる。
デジタルが分かる初めての社長
「世の中に全く存在しない技術で、より良い世界を作るために命を燃やす東芝の人たちが大好きだ。輝きを再び世界に示したい」
1日の記者会見で島田氏は技術者出身者らしく、こう意気込んだ。「私は、このような伝統がある会社でデジタルが分かる初めての社長だと思う」とも述べ、従来の東芝のトップとの違いを強調した。