中国、成長目標「5・5%前後」 全人代開幕「外部勢力の台湾干渉に反対」

開幕した中国全人代=5日、北京の人民大会堂(共同)
開幕した中国全人代=5日、北京の人民大会堂(共同)

【北京=三塚聖平】中国の立法機関、第13期全国人民代表大会(全人代)第5回会議が5日午前、北京の人民大会堂で開幕した。李克強首相は政府活動報告を行い、2022年の国内総生産(GDP)実質成長率の政府目標を「5・5%前後」に設定したと表明した。21年の「6%以上」から引き下げた。

今年後半に開かれる5年に1度の共産党大会で習近平総書記(国家主席)が3期目入りを目指しており、国内の安定が最優先課題となる。ただ、中国経済をめぐる不透明感は増し、ロシアによるウクライナ侵攻で対外関係も複雑化しており、習指導部は難しいかじ取りを迫られている。

昨年の経済成長率は8・1%だったが、新型コロナウイルス禍で低迷した20年の反動が大きかったうえ、足元ではゼロコロナ政策に基づく厳格な感染対策も重荷だ。国際通貨基金(IMF)は今年1月に、中国の22年の成長率を4・8%と見込んでいる。

台湾政策については「統一」に向けた方針を改めて表明した上で、「『台湾独立』の分裂行為と、外部勢力の干渉に断固反対する」と強調。米国などによる台湾支援の動きを牽制(けんせい)した。

香港政策では「中央の全面的な管轄統治権」や「愛国者による香港統治」を徹底する考えを示した。中国は昨年、香港の民主派排除を可能とした選挙制度見直しを進めるなど統制を強めている。

また、2月に開催した北京冬季五輪について「成功」と自賛した。党大会に向けて国威発揚を行い、習氏の長期政権実現に向けた環境整備をさらに進めるとみられる。

会期は11日まで。期間中の7日には王毅国務委員兼外相の記者会見も開かれる。ロシアのウクライナ侵攻に中国は曖昧な姿勢を取り続けているが、事態の緊迫化を受けて踏み込んだ発言を行うか注目される。

■中国全国人民代表大会(全人代)

中国の立法機関。憲法で最高国家権力機関と定められているが、実際には共産党の指導下にある。全国の省、自治区、直轄市、特別行政区、軍からなる約3000人の代表で構成し憲法改正、法律制定・改正、国家主席などの選出・免職、国家予算の承認などを行う。毎年1回、全体会議を開く。代表の任期5年を1期と数え、2022年は第13期の第5回会議となる。常設機関である全人代常務委員会の委員長は現在、党序列3位の栗戦書(りつ・せんしょ)氏。

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