「蔓延防止」解除の7県は感染増加 国内コロナ感染高止まり

新型コロナウイルスの最近1週間の新規感染者数(人口10万人当たり)が23県で前週より増加したことが、厚生労働省が4日に発表したデータで分かった。6日に蔓延(まんえん)防止等重点措置が解除される13県のうち、福島、岡山、高知、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島の7県は増加。国内全体では前週比92%となり、高止まりの状態が続いている。

全入院者の確保病床使用率は、14道府県で上昇。15都府県が使用率5割を上回り、大阪(72・9%)だけが7割を超えている。重症患者の病床使用率は大阪(57・8%)と奈良(70・6%)が5割を超える高い水準となっている。

全国の重症者数は前週より123人減り、2006人。東京(619人)が92人減った一方、大阪(813人)は25人増えた。

2月20日に重点措置が解除された沖縄は、全入院者の確保病床使用率、新規感染者数、療養者数、入院率が前週より悪化した。

全国の自宅療養者数は46万3848人。前週から7万8031人減り、2週連続の減少となった。ただ高齢者施設などの社会福祉施設で療養している入所者も6080人おり、前週から微減にとどまった。

■医療逼迫(ひっぱく)ようやく峠越えか 濱田篤郎・東京医科大特任教授

首都圏、関西圏、中部圏の多くは病床使用率が5割を超え、東京と大阪は重症病床使用率も高いので、蔓延防止等重点措置の延長は妥当だ。それ以外で延長されたところも自治体が用心深く判断したのだろう。

新規感染者数は半数程度の自治体で前週より増加し、リバウンドの兆しがみられる。国内全体の減少速度も鈍化している。特に重点措置が先行解除された沖縄は前週比1・4倍となり、解除による気の緩みが一因といえる。季節的には暖かくなり、流行が落ち着く要素ではあるものの、花見などの行事があり、行動を緩めると感染者が増える可能性も高くなる。

医療の逼迫度も世間の空気感とは温度差があり、現場ではようやく峠を越えたところという印象だ。高齢者施設でクラスター(感染者集団)が起き、入院できずに亡くなる状況がある。重症化リスクのある患者がきちんと入院できる体制を確保しないといけない。

ワクチンの3回目接種率は2割を超えたが、家庭内感染を防ぐためにも3月中に4~5割まで上げたい。重点措置で若者層の感染者数を抑えながら、高齢者や子供への対策に力を入れていく必要がある。(談)

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