浪速風

翻弄される選手

右手を挙げた笑顔の写真を見て、心からほっとした。北京五輪での失意から約1カ月。高梨沙羅(25)が、ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子個人第14戦で頂点に立った。五輪「銅」、「金」の選手を2、3位に抑えての快勝だった

▶北京五輪の混合団体では、高梨をはじめ5人の選手がスーツの規定違反で失格となり、検査方法の不自然さも取り沙汰された。泣き崩れ、SNSに悲痛な自責と謝罪の言葉をつづった若きレジェンド。その復帰戦で、W杯歴代最多通算勝利を「62」に伸ばした心身の強さに感服する

▶北京では今日、パラリンピックが始まるが、国際パラリンピック委員会は間際になって当初の容認姿勢を一転させ、ロシア、ベラルーシの選手団について参加を認めないと発表した。ウクライナの現状を見ればやむを得ないとも取れるが、翻弄された選手らの思いはいかばかりか。「アスリートファースト」の言葉がむなしく響く。

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