ロシア軍は4日、ウクライナ南部にある欧州最大級のザポロジエ原発を砲撃し、制圧した。同国の原子力当局は、6基ある原子炉のうち1号機の関連施設が損傷したが安全性には問題なく、周辺の放射線量に異常はないと発表した。原発は一部が運転中だった。史上初の稼働原発への軍事攻撃は、チェルノブイリ原発事故をはるかに上回る大惨事になりかねず、国際非難を招いた。(共同)
砲撃により原発の研修施設で火災が起きたが、消火された。死傷者は確認されていない。原発は職員が安全基準に従って管理しているという。
ロシアは重要インフラを手中に収めることで、ウクライナへの圧力を強めるとみられる。
ウクライナ側によると、中部ジトーミルでは4日、学校がロシア軍のミサイル攻撃を受け建物の半分が崩壊。首都キエフ北東側のチェルニヒウ州では3日に住宅地域が空爆され47人が死亡した。