ウクライナ「侵略」認めない 国連の意思示すロシア非難決議、総会で採択

【ニューヨーク=平田雄介】国連総会(加盟193カ国)は2日の緊急特別会合で、ウクライナに侵攻したロシアを非難し、即時撤退を求める決議を賛成多数で採択した。米国や日本、欧州連合(EU)加盟国を含む141カ国が賛成し、ロシアなど5カ国が反対した。中国やインドなど35カ国が棄権した。決議に法的拘束力はないが、3分の2を超える賛成を集めた。国連憲章に違反し、ウクライナの領土と独立を「侵略」したロシアを認めないとの国連の意思を示した。

決議は96カ国が共同提案し、採決でも米欧だけでなく、アジア、オセアニア、中東、アフリカ、中南米から幅広い支持を集めた。

ロシアの他に反対したのはベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、シリア。国際社会で孤立を深めるロシアの姿が浮き彫りになった。

決議は、ウクライナ侵攻を「侵略」とみなし、いかなる国の領土保全や政治的独立に対する武力行使も慎まなければならないと定める「国連憲章に違反する」と断じた。ロシアによるウクライナ侵攻の宣言や核運用部隊を戦闘警戒態勢に移行させた決断を非難し、ウクライナ東部の親露派支配地域の「独立」承認の撤回も要求した。

学校や病院などの民間施設が攻撃を受け、女性や子供を含む民間人に犠牲が出ているとされることや、人道支援を必要とする難民らが増えていることへの「重大な懸念」を表明した。

ロシアの侵攻そのものについては「最も強い言葉で遺憾の意を表明する」と表現され、当初案の「最も強い言葉で非難する」から文言が弱まった。支持を増やすための変更とされ、賛成はロシアによるクリミア併合を認めないとした2014年の決議の100カ国から大幅に増えた。反対は当時の11カ国から減った。

国連では、2月に同趣旨の決議案が安全保障理事会に諮られたが、拒否権を持つロシアが否決した。これを受け、米国主導で国連総会に緊急特別会合の開催を求めることが決まった。

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