首相記者会見詳報

(2)燃油価格緩和対策 補助金上限「25円に大幅拡充」

まん延防止等重点措置の期限やウクライナ情勢などについて記者会見する岸田首相=3日夜、首相官邸
まん延防止等重点措置の期限やウクライナ情勢などについて記者会見する岸田首相=3日夜、首相官邸

=(1)から続く

「今回の事態を受けて原油価格が高騰を続けています。原油価格の代表的な指標であるWTI(米国産標準油種)の原油先物価格は先週末に1バレル91ドル台でしたが、今朝の時点で1バレル110ドルまで急騰しています。この事態に対し、国民生活や企業活動への悪影響を最小化する観点から緊急対策を取りまとめ、明日公表いたします。一般予備費を3600億円強活用し、今お困りの方に対して迅速に支援が行き届くよう対応していきます」

「まず、当面の間の緊急避難的措置として、燃油価格の激変を緩和するために行っている支援を大幅に拡充強化いたします。現在(1リットル当たり)5円を上限として、激変緩和事業を行い、燃油価格の上昇を抑制していますが、ウクライナ情勢の緊迫化を踏まえ、支給上限を最大25円に大幅拡充し、直近の小売価格からの上昇分を補助することで急激な石油製品の価格上昇を抑制いたします。加えて、漁業や施設園芸に対する重油価格高騰分の補填を拡充するほか、タクシー事業者に対するLPガス価格高騰分の補填を激変緩和事業並みに大胆に行うとともに、地方自治体を通じ、灯油購入支援や暖房費支援など国民生活への影響を緩和するための支援を行います」

「さらにウクライナ情勢、原油価格上昇の影響を受けている中小企業の資金繰りに万全を期すため全国1000カ所に融資の特別相談窓口を設け、低利融資により支援をしていきます。詳細は明日、関係閣僚会合を開催して決定した後官房長官から発表をいたします。また、ウクライナ情勢の進捗も踏まえつつ、来年度も引き続き原油価格が上昇し続ける場合については、国民生活や企業活動への悪影響を最小限に抑えることができるよう、何が実効的で有効な措置かという観点からあらゆる選択肢を排除することなく、政府全体でしっかりと検討し対応してまいります」

「エネルギー問題は一国だけでは対応できない国際的な課題です。IEA(国際エネルギー機関)をはじめとする国際機関や主要消費国であるG7各国と連携しながら、エネルギー市場の安定化やエネルギー供給構造のあり方、エネルギー資源の偏在などの課題に取り組みます」

「私たちは、ロシアのウクライナ侵略という極めて深刻な事態に直面しています。エネルギー価格高騰によるわが国経済への悪影響を少しでも減らすべく、これまで以上の省エネに取り組み、石油やガスの使用を少しでも減らす努力をしていただくことが大切です。国民の皆さんお一人お一人のご理解とご協力をよろしくお願い致します」

「次に、新型コロナウイルス対応についてです。まず新型コロナに感染し、苦しんでおられる方にお見舞いを申し上げるとともに、この感染症によりお亡くなりになった方に、心から哀悼の意を表したいと思います。全国的な感染状況については、感染者数の今週先週比が19日連続で『1』を下回っており、改善傾向がさらに確かなものとなっています。他方で地域によっては感染拡大に遅れて重症者が増加をしたり、クラスターが発生したことなどにより、病床利用率がなお高い水準にある都道府県があります。引き続き、先々週申し上げた通り、コロナ対策の基本姿勢、慎重さを堅持し、強化した地域医療体制を稼動させながら、同時に、第6波の出口に向かって徐々に歩みを進めてまいります」

「3点申し上げたいと思います。第1に、3月6日に期限を迎える31の都道府県の蔓延(まんえん)防止等重点措置については、福島県、新潟県、長野県、三重県、和歌山県、岡山県、広島県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、宮崎県、鹿児島県。この13県において延長を行わず、同措置を6日をもって解除することといたします。一方で、残りの18都道府県においては、連休最終日の21日まで約2週間、蔓延防止等重点措置を延長いたします」

「これらの都道府県においては、オミクロン株の新規感染拡大は落ち着きつつあるものの、病床使用率が引き続き高い水準にあることなどから、自治体のご意見もうかがいながら、慎重な判断を行うことといたしました。以上について明日、専門家に諮問し、国会に報告の上、正式に決定いたします」

「今後、第6波の出口がよりはっきり見えてくれば、経済社会活動の回復に向けて、さらなる取り組みを進めてまいります。他方で、既存のオミクロン株がBA2に置き換わることなどにより、再度感染状況が悪化する可能性にも十分に注意をし、悪化の兆しがあった場合には対応を見直していきます」

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