首相記者会見詳報

(4)サハリン1対応「エネルギーの安定供給と安全保障は最大限守るべき国益」

会見する岸田文雄首相=3日夜、首相官邸(矢島康弘撮影)
会見する岸田文雄首相=3日夜、首相官邸(矢島康弘撮影)

=(3)から続く

--日本でもロシアの航空機に対する領空封鎖は選択肢になるか。他の追加制裁は

「ご指摘のロシア国籍のこの航空機の領空内飛行を禁止する措置をはじめとする追加の措置については、わが国としては引き続き、今後の状況をしっかり踏まえた上で、G7、あるいは国際社会との連携。これを念頭に置きながら、状況に適切に対応していかなければならないと思います。今後の状況をしっかり把握した上で、わが国の対応についても機動的に判断していく。こうした方針で動向を注視していきたいと思っています。今ご指摘の点についても、その中で考えていくべき課題であると思ってます」

--原油高騰対策の激変緩和措置はいつまで続ける見通しか。出口戦略は

「原油価格高騰については、今までも高騰が生活や経済に影響を与えるということで対応してきました。激変緩和措置を先ほども申し上げたような形で、用意し、合わせて業種やこの業界ごとの対策ですとか、地方の事情に配慮した自治体の支援ですとか、こうしたものを重層的に用意して対策を講じてきましたが、今ウクライナ情勢の変化等を受けて、エネルギー価格の高騰が心配されているときである時であります。今申し上げた中で、激変緩和措置について大幅に拡充強化するという形で当面、対応していきたいと思っています」

「この先の見通しということですが、ウクライナ情勢等ですね。先の見通し。これはなかなか断定的に申し上げることは難しい。これは当然ではないかと思っています。よって今後さらに原油価格が上昇し続けた場合の対応については、何が実効的で何が有効なのか、こういった観点から、あらゆる選択肢を排除することなく政府全体でしっかり検討し、追加の対策についても準備しておくという方針で臨んでいきたいと思います。今後の変化にも対応できるような準備は、政府としても考えていきたいと思います。ただ当面は、先ほど申し上げました、激変緩和措置の拡充強化、これを明日にも、具体的に明らかにいたしますので、これをしっかり実行し、その効果を判断することが大事であると思ってます」

--ロシアの極東サハリンでの石油・天然ガス開発事業「サハリン1」は日本政府も出資しているが、今後どう対応するか

「わが国はロシアによるウクライナ侵略を受けて、国際的なロシア制裁強化の動きの中で、G7や国際社会と連携しながら取り組んでいるわけですが、エネルギーの安定供給とそれから安全保障、これを最大限守るべき国益の一つとして対応していかなければならないと思っています。よってご指摘の点についても、エネルギーの安定供給、あるいは安全保障の観点から、わが国としてどう対応するのか。これは状況をしっかり判断した上で決定すべきことであると思っています。今はさまざま動きが昨日来報じられていますが、その状況をしっかり把握した上で、わが国としての方針を決定していきたいと思っています。今まだその段階です」

--新柄コロナワクチンの3回目接種をめぐり、高齢者分が計画通り進んでおらず、多くの人が亡くなっている。政治的責任は

「まずお亡くなりになっている方の中には基礎的疾患をお持ちであり、オミクロン株、コロナの重症の症状を示す前にお亡くなりになっておられるという方もおられるということで、さまざまなケースがあります。しかしいずれにせよ、お亡くなりになられたということは、政治として、政府として、これは重く受け止めなければならない。政治は結果責任ですから。そうした結果になってしまったことについてはお詫びを申し上げなければいけないと思っています」

「しかし、政府としては全体の感染拡大防止策、これをしっかり用意する。これが政府にとって最も大事な役割であると思っています。そういった観点から、ワクチンによる予防と、そして検査による発見と、そして経口治療薬等による早期治療。こういった体制をつくってきた。そしてその大前提として、病床の確保に努めてきた。こういったことです。そしてご指摘のようにワクチンの接種が遅れたんではないか、こういった指摘、これについても我々の今までの取り組み、しっかりと振り返りながら、しっかり説明をしていかなければならないと思っています」

「ワクチンの接種については、わが国において去年の10月、11月まで、1回目2回目の接種を行ってきた。その後2回目の接種から一定の期間、間隔を空けなければいけないという条件の中で昨年の11月に薬事承認を、3回目のワクチンについては行い、12月から接種接種を開始した。そしてその後、接種間隔、これを短くするべく努力をしてきた。こうしたことであります」

「結果として、今現在はワクチン接種対象者の方々。2月末で3700万人でありましたが、そういった方々に十分なワクチンの量は全国にしっかり配布いたしました。それを接種する体制についても、全国の自治体等にご協力をいただき、また、大型接種会場、あるいは職域接種会場、こういったものを用意して接種する体制も作りました。そしてワクチンの接種券についても、6000万人分の接種券をお送りいたしました」

「このようにワクチンの量は確保し、そして打てる体制も用意した。そしてワクチンの接種券もお送りした。あとはできるだけ多くの方々に接種に足を運んでもらう。このために、有効性やその安全性について、しっかり説明をする努力もしていかなければならないと思います。このように、量を確保し、体制を用意し、できるだけ多くの方々に接種会場に足を運んでもらう」

「そもそも3回目の接種というのは、全国全世界において、今取り組みを進めていますが、なかなか接種回数が積み上がらない。こういった事情もあるようです。3回目の接種については、日本より先行していた国々においても、アメリカでもまだ接種率は3割いっていないという状況です。イギリス、フランス、ドイツも、接種の割合は5割前後という状況であります。各国とも3回目の接種については、接種数を拡大する上で苦戦しておるようですが、日本としても、今申し上げましたように量と体制と接種券、これは政府としてしっかり用意しましたので、できるだけ多くの方々にご理解とご協力をいただけるよう努力を続けていきたいと思っています」

=(5)に続く


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