北京冬季パラリンピック開幕前日に国際パラリンピック委員会(IPC)が、ロシアとベラルーシの選手を大会から除外するという異例の事態に、欧米メディアは「驚くべき逆転劇」(AP通信)などと相次ぎ速報した。
IPCは2日、ロシアとベラルーシの選手に「中立」の立場で個人資格での出場を認めていたが、APは「24時間もたたないうちに180度転換した」と伝えた。
撤回の背景について、英BBC放送は「激しい批判があった」と分析。ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙(電子版)は、出場容認にはドイツのパラリンピック委員会なども反対したとし「(国際的な)圧力が大きく」、IPCが耐え切れなくなったとの見方を示した。
一方、開催国の中国は、ウクライナに侵攻したロシアの立場に理解を示していることから、今回の決定には反対の立場とみられる。中国国内ではネットメディアが速報したが、記事はすぐに削除され閲覧不能になった。
中国外務省の汪文斌副報道局長は3日の記者会見で「大会組織委員会に聞いてほしい」と述べ、コメントを避けた。(共同)