「しょうゆパーク」客足好調 埼玉、創業230年の老舗が運営

見学ツアー「金笛しょうゆ楽校」の参加者は、オープンから約2年3カ月で3万人に達した=2月、埼玉県川島町(笛木醤油提供)
見学ツアー「金笛しょうゆ楽校」の参加者は、オープンから約2年3カ月で3万人に達した=2月、埼玉県川島町(笛木醤油提供)

埼玉県川島町の老舗メーカー「笛木醤油(しょうゆ)」の体験型複合施設「金笛しょうゆパーク」が好調だ。オープンからの約2年3カ月間は新型コロナウイルスの感染拡大が続いた期間とほぼ重なるが、目玉企画である工場見学ツアーの参加者は3万人に達している。遠出を敬遠する首都圏在住者を中心に囲い込みに成功しているようだ。

金笛しょうゆパークは令和元年11月にオープンした。笛木醤油の創業230周年記念事業の一環として、「食べる」「学ぶ」「買う」「遊ぶ」をテーマにレストランや直売所などを設けて誘客を狙った。

テーマの「学ぶ」にちなんだ目玉が工場見学ツアー「金笛しょうゆ楽校」だ。

参加者に醤油づくりについて分かりやすく説明する「教科書」を配り、職人らがこうじ蔵や仕込み蔵などを案内する。現在は1回20~30分のツアーを平日は1日3回、土日祝日は同11回実施している。参加費は無料だ。

参加者からは「楽しくて分かりやすい」と好評という。感染拡大の影響で2年4月からの約2カ月間はツアーを中止したものの、再開後は堅調な参加状況が続き、オープン当初に見込んでいた「年間3千人程度」を大きく上回っている。

販売不振や後継者難を背景に、醤油業界では蔵の減少が深刻化している。名産地として知られた川島町でも、現在残る蔵は笛木醤油だけだ。笛木吉五郎社長は「普段はなかなかできない醤油づくりを体験してもらい、醤油の魅力や価値を広く伝えたい」と意気込んでいる。(中村智隆)

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