ケリー被告に有罪判決 起訴内容の大半は無罪 日産ゴーン事件

東京地裁に入る日産自動車の元代表取締役グレゴリー・ケリー被告(左)=3日午前(代表撮影)
東京地裁に入る日産自動車の元代表取締役グレゴリー・ケリー被告(左)=3日午前(代表撮影)

日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告(67)の役員報酬を過少に記載したとして、金融商品取引法違反の共犯の罪に問われた元代表取締役、グレゴリー・ケリー被告(65)の判決公判が3日、東京地裁で開かれた。下津健司裁判長は起訴内容の大半を無罪とし、懲役6月、執行猶予3年(求刑懲役2年)を言い渡した。法人としての日産には求刑通り罰金2億円を言い渡した。

検察側はケリー被告とゴーン被告が共謀し、平成22~29年度の有価証券報告書にゴーン被告の未払いの報酬約91億円を記載せず、役員報酬を過少に記載したとして起訴したが、下津裁判長は22~28年度の過少記載については無罪とし、29年度分についてのみ有罪とした。ケリー被告側は無罪を主張し、全面的に争う姿勢を示していた。

令和2年9月から60回以上に及んだ公判では、①ゴーン被告に未払いの報酬があったか②未払いの報酬を有価証券報告書に記載しなかったのは虚偽記載に当たるか③ゴーン被告とケリー被告は共謀したか-などが争われていた。

地裁は判決で、ゴーン被告に、開示すべき未払いの報酬が存在したと認定。ゴーン被告については全ての年度で虚偽記載をしたと認めたが、ケリー被告は22~28年度の未払い報酬の存在について「認識していたとは認められない」として、ゴーン被告との共謀は成立しないとした。

検察側は、ゴーン被告の報酬が開示されて高額との批判を受けるのを避けるため、実際の報酬の一部を退職慰労金などの「裏報酬」にしたと主張。一方、弁護側は、検察側が主張する未払い報酬は、ゴーン被告退任後の顧問料などとして支払いを検討したに過ぎず、存在しないと反論した。

ゴーン被告は保釈中の令和元年12月にレバノンに逃亡し、裁判が開かれる見通しは立っていない。

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