駐日ウクライナ大使、林外相と面会希望も1カ月実現せず

参院予算委で答弁に臨む林芳正外務相=2日午前、国会・参院第一委員会室(矢島康弘撮影)
参院予算委で答弁に臨む林芳正外務相=2日午前、国会・参院第一委員会室(矢島康弘撮影)

ウクライナ情勢の緊迫を受け、同国のコルスンスキー駐日大使が林芳正外相に面会を要請していたが、約1カ月にわたり実現していなかったことが2日の参院予算委員会で明らかになった。林氏は「私自身は大使からの面会要望は承知していなかった」と釈明。「こういうことがないようにしっかりやっていきたい。どういう事情だったか確認しておきたい」と述べた。

国民民主党の川合孝典氏が予算委の質疑で明かした。川合氏によると、コルスンスキー氏はロシアによるウクライナ侵攻の予兆について林氏に説明することを希望していたが、面会は実現しなかった。林、コルスンスキー両氏は2日夕に面会することが決まったが、川合氏は「危機管理対応として極めて緩慢な動きだ」と批判した。

岸田文雄首相は面会が実現しなかったことについて問われ「双方の日程などの事情があったと想像するが、緊迫した事態の中で関係国と意思疎通や情報交換を図る機会は努力して設けるようにしていく姿勢は大切だ」と述べた。

これに対し、川合氏は「双方の事情というが、コルスンスキー氏は『会いたい』と言っている。当方の事情だ」と批判した。

 

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