奈良県高取町の高取城跡に近い地域で、3日の桃の節句に合わせ、住宅の玄関先や商店など約60軒で、ひな飾りが披露されている。有志の呼び掛けで2007年から始まったイベント「町家の雛めぐり」。上土佐地区にあるメイン会場の「雛の里親館」には、17段500体の「天段の雛」と称した人形が展示された。同館と各世帯は3月末まで、見物する人々を迎える。
壺阪寺では、ひな人形が礼堂と大講堂に計約3千体、展示された。寺では4月18日まで人形を公開する予定。
「春の到来を楽しんでほしい」と語る、実行委員会の野村幸治さん(79)。2日に和歌山県内から訪れた60代の女性は「寺で本尊を取り囲むように置かれた数多くのひな人形は、壮観だった」とうれしそうだった。