ブリンケン米国務長官は1日、国連人権理事会でビデオ演説し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について、最悪の残虐行為で「犯罪」だと非難した。人道危機を引き起こしていることに懸念を示し「プーチン大統領は無条件で攻撃をやめるべきだ」と訴えた。
ブリンケン氏は、ロシア軍がウクライナの学校や病院、住居を空爆し、水道やガスなど市民が必要としているインフラも破壊したと指摘。数日間で子供や高齢者ら50万人以上が退避を余儀なくされていると批判した。
ロシアは国内で侵攻に抗議するデモ隊数千人を拘束し「攻撃」や「侵略」という言葉を使った報道を差し止め、報道機関に罰金を科している情報もあるとし、人権理事会が団結して人権侵害を阻止しなくてはならないと強調。ロシア軍が侵攻拠点とするベラルーシの民主派抑圧も非難した。
一方、中国新疆ウイグル自治区での少数民族弾圧は「人道に対する罪」で「ジェノサイド(民族大量虐殺)」だと改めて指弾した。(共同)