ごはん、パンに次ぐ「第三の主食」に-。さいたま市のパン製造会社、ディボーネクラフトが、埼玉県産の玄米を発芽させて炊飯しパン生地に練り込んだ「発芽玄米ごはんパン」を開発した。通常のパンより甘くて柔らかい上、発芽玄米の豊富な栄養を取ることができる点が売りで、健康志向の人や高齢者を中心に浸透を図る。
ごはんの水分保持効果で通常より柔らかさが持続することも特徴だ。玄米のつぶつぶした食感を楽しむこともできる。また、卵と乳製品を使っていないことからアレルギーのある人でも食べることが可能という。
開発には県産業技術総合センターが協力し、発芽玄米を練り込む上での課題を解決した。
生地を混ぜすぎないようにしたほか、低温でじっくり焼き上げることで焦げ付きや側面のへこみが出ないよう工夫した。
食パン型の「瑞穂の恵み」(税込みで1斤420円)と、丸い形状の「第3のパン」(同1個250円)の2種類を販売している。諸田三比呂社長は「ごはんパンを菓子パンなどにも広げ、新たなパンの道を探りたい」と意気込みを語った。(中村智隆)