千葉・八街児童5人死傷事故 飲酒運転の被告に懲役15年求刑

千葉地裁
千葉地裁

千葉県八街市で昨年6月、下校中の市立朝陽小学校の児童の列に飲酒運転のトラックが突っ込み、児童5人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪に問われた元運転手、梅沢洋被告(61)の論告求刑公判が2日、千葉地裁(金子大作裁判長)で開かれ、検察側は「飲酒運転の危険性を軽視しており、責任感のかけらもない」などとして懲役15年を求刑した。

梅沢被告はこれまでの公判で「会社に帰る前だと週に1、2度。日報を書きながらも含めると週に2、3度」と、業務中の飲酒を証言した。飲酒運転の認識については「悪いとは分かっていたが、自分は大丈夫だという気持ちがあった」と証言していた。事故当日の飲酒については、昼食の弁当の味が薄く、「しょうゆと焼酎で味をつけなおして食べた。味を足すのに封を開けていたので(焼酎を)飲んだ」と述べていた。

市立朝陽小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込んだ事故の現場=2021年6月28日、千葉県八街市
市立朝陽小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込んだ事故の現場=2021年6月28日、千葉県八街市

起訴状などによると、梅沢被告は昨年6月28日、千葉市花見川区の京葉道路幕張パーキングエリアに止めた車内で飲酒し、午後2時55分ごろに運転を再開。約30分後、八街市内の市道を時速約56キロで走行中にアルコールの影響により、居眠り状態に陥り、左側の電柱に衝突した後、児童の列に突っ込み、当時8歳と7歳だった男児2人を死亡させ、女児(8)=当時=に全治不明の重症頭部外傷など、男児(7)=同=に全治3カ月以上の右足骨折など、男児(6)=同=に全治3カ月以上の脳損傷などの重傷を負わせたとしている。

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