東京・新大久保でビーガンメニュー販売へ

留学生らの考案した韓国料理のビーガンメニューが完成し、試食会が行われた=1月、新宿区(大渡美咲撮影)
留学生らの考案した韓国料理のビーガンメニューが完成し、試食会が行われた=1月、新宿区(大渡美咲撮影)

多くの外国人が訪れる多国籍の街、東京・新大久保(新宿区)で、さまざまな人に安心して食事を楽しんでもらおうと、商店街と日本語学校、食品会社が協力し、ビーガン(完全菜食主義者)やベジタリアン向けの韓国料理を考案した。今月から店舗で提供する予定で、新大久保の新たな魅力となりそうだ。

「肉を使わなくても全然物足りなくない」

「懐かしい味がする」

1月下旬、新大久保の飲食店で行われていたビーガン向けの韓国料理の試食会。メニューはビビンパ、ジャガイモのチヂミ、カボチャのかゆだ。ビビンパは通常ユッケなどの肉類を乗せるが、もやしやダイコンなどのナムルで代替した。チヂミは味付けにも動物性の調味料や、ニンニクなどを使用していない。

メニューを考案したのは、新大久保にあるカイ日本語スクールの留学生らだ。新大久保商店街振興組合の武田一義さんによると、新大久保に宿泊する外国人は多いが、ビーガン向けの飲食店はないため、新大久保以外で食事することが多かったという。そのため安価でおいしいビーガン料理を作ろうと、留学生と韓国食品の製造販売などを手掛ける「ハッピー食品」をつなぎ、「ビーガンプロジェクト」を進めてきた。

プロジェクトは3年前にスタート。令和2年に開かれる予定だった東京五輪・パラリンピックで多くの外国人観光客が訪れることを見越していたが、新型コロナウイルスの影響で延期に。プロジェクトもいったん中断し、昨年1月から新たな留学生を加えて再スタートした。

留学生はこれまで米国やニカラグア、フランス、ベトナム、オーストリアなど6期30人が参加。武田さんやハッピー食品常務の宮本研さんとともに、街にふさわしいメニューについて何度も話し合ってきた。

ベトナム出身のフャム・テイ・テャン・フエさん(28)は「かぼちゃのかゆが特においしい。本物の味がして食べやすい」とイチ押しだ。

ハッピー食品料飲部の責任者、朴晶晧(パク・ジョンホ)さんによると、しょうゆなども市販品ではなく、最初から作ったものを使用し、「自然の甘みと食材のうまみを生かした味になっていると思います」と自信をみせる。振興組合の武田さんは「コロナ禍収束を見据え、多様な人が楽しめる街をつくっていきたい」と話した。(大渡美咲)

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