【パリ=三井美奈】スウェーデンは27日、ウクライナに対戦車兵器5000基を供与すると発表した。スウェーデンは非同盟国で武力紛争で中立政策をとってきたが、欧州連合(EU)の動きに同調した。交戦国に対する殺傷兵器供与は、第二次大戦終結後、初めてという。
供与するのは、スウェーデン製の携行対戦車弾AT4。このほか、ヘルメットや防護服などを軍事支援として送る。地元メディアによると、アンデション首相は、交戦国への兵器供与は1939年のソ連(当時)によるフィンランド侵攻時以来だと述べた。
EUは27日、ウクライナに対し、自衛用の殺傷武器購入を支援する計画を決めた。26日にはドイツもウクライナへの対戦車兵器供与を発表し、「戦闘地に武器を送らない」という戦後のタブーを破った。