フランス自動車大手ルノーの前会長カルロス・ゴーン被告による会社資金の不正使用疑惑で、捜査を担当するフランスの判事らが27日、被告の逃亡先レバノンに到着した。判事らのレバノン訪問は2度目。3月3日まで滞在し、証人の事情聴取を行う予定。フランスのメディアが伝えた。
判事らは昨年5月末~6月初めにベイルートを訪れ、ゴーン被告を事情聴取した。当局は今回の滞在での捜査で、被告をフランスで正式な容疑者とする手続きを取る可能性があるとされる。
フランス当局は2020年2月、本格捜査を開始。ルノーから中東オマーンの販売代理店「SBA」への不審な支払いや、ルノーと日産自動車の企業連合統括会社が被告の個人的利益のために行った疑いのある支出に関し、会社資産乱用や背任などの疑いが持たれている。(共同)