ジュゴンも水中であくび イルカに続き発見、三重大

三重県鳥羽市の「鳥羽水族館」で飼育しているジュゴン=2014年4月(同館提供)
三重県鳥羽市の「鳥羽水族館」で飼育しているジュゴン=2014年4月(同館提供)

三重大などは28日、三重県鳥羽市の「鳥羽水族館」で飼育しているジュゴンが水中であくびをするのを発見したと発表した。完全に水中で生活をする哺乳類では、三重大などが2021年に報告したハンドウイルカに次いで2例目だという。

研究チームの三重大大学院生榎津晨子さん(27)らは、国内で唯一飼育されている鳥羽水族館の雌のジュゴン1頭を約20時間観察。「口をゆっくり開け、最大の状態をしばらく維持し、急速に閉じる」動きを14回見つけた。主に休息しているときに起きており、あくびと結論付けた。

あくびをするジュゴン=2019年10月、三重県鳥羽市の鳥羽水族館(榎津晨子さん提供)
あくびをするジュゴン=2019年10月、三重県鳥羽市の鳥羽水族館(榎津晨子さん提供)

あくびをする理由に関し、森阪匡通・三重大准教授は「まだ解明されていないことも多いが、水中でもしていることから、重要な行動だと考えられる」と話した。成果は昨年11月、動物行動学の国際専門誌に掲載された。


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