立憲民主党の泉健太代表は27日、東京都内で開かれた党大会で「本予算への反対が野党のまっとうな姿勢だ」と述べ、令和4年度予算案に賛成した国民民主党を批判した。夏の参院選の改選1人区では野党候補の一本化に向けた調整を進める方針を示したが、野党間の亀裂は深刻だ。立民は日本維新の会とも折り合いが悪く、野党内での頼みの綱は安全保障など基本政策を異にする共産党という厳しい現実に直面している。
党大会では「自民、公明両党の改選過半数を阻止し与野党が拮抗(きっこう)する緊張感のある政治を目指す」との目標を盛り込んだ4年度活動計画を決めた。泉氏は「自民と対峙(たいじ)しリベラルと中道の旗手となっていこう」と訴えた。
これまで泉氏は「改革中道」を掲げる国民民主を「兄弟政党」と呼んで連携を呼びかけてきたが、今後は中道の旗を奪い合うライバルになりかねない。国民民主の玉木雄一郎代表は祝辞を寄せたものの、参院選での共闘に関する言及はなく、泉氏は党大会後の記者会見で、国民民主との候補者調整について「微妙な状況だ」と述べた。