岸田首相「露と今まで通りはできない」 発言詳報

記者団の質問に答える岸田文雄首相=27日午後8時17分、首相公邸(代表撮影)
記者団の質問に答える岸田文雄首相=27日午後8時17分、首相公邸(代表撮影)

岸田文雄首相は27日夜、公邸で記者団の取材に応じ、ロシアのウクライナ侵攻を受け、プーチン大統領らの資産凍結などの制裁措置を取ることを決めたと発表した。「国際社会はロシアとの関係をこれまで通りにしていくことは、もはやできないと考えている」と語った。詳細は次の通り。

【冒頭】

「改めてわが国は主権と領土、そして祖国と家族を守ろうと懸命に行動するウクライナの国民とともにあることを表明し、すでに表明した1億ドル規模の借款に加え、困難に直面するウクライナの人々に対する人道支援として、1億ドルの緊急人道支援を行う。

今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為だ。明白な国際法違反であり、断じて許すことはできず、厳しく非難する。今こそ国際秩序の根幹を守り抜くため、結束して毅然(きぜん)と行動しなければならない。わが国としてこのことを示すべく、断固として行動する。こうした暴挙には高い代償を伴うことを示していく。

国際社会はロシアの侵略により、ロシアとの関係をこれまで通りにしていくことは、もはやできないと考えている。日本は先進7カ国(G7)や国際社会とともに、ロシアに対してさらに強い制裁措置をとる。

その観点から、日本はプーチン大統領を含むロシア政府関係者等に対しても資産凍結等の制裁措置をとることを決定した。

そして今朝発出された欧米諸国による表明では、SWIFT(国際銀行間通信協会)からのロシアの特定銀行の排除をはじめ、ロシアを国際金融システムや世界経済から隔離させるための措置をすることとしている。欧米諸国からこの声明への参加要請があり、日本もこの取り組みに加わる。他のG7諸国からは、これを強く歓迎する意向が示されている。こうした内容については、現地の松田(邦紀)大使を通じ、(ウクライナの)ゼレンスキー大統領にお伝えしたい」

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