林芳正外相は27日のNHK番組で、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、同日夜に先進7カ国(G7)外相会合を開催する予定であることを明らかにした。「今晩もG7間の協議を予定している。価値観を共有するG7が一致団結して対応していくことが大事だ」と語った。追加の対露制裁などについて協議するとみられる。
林氏は、米欧などが実施で合意した国際決済ネットワークの国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの金融機関を排除する措置については「金融市場への影響などを注視しながら対応していく」と述べるにとどめた。
林氏は「今回のロシア軍によるウクライナへの侵略は、明らかに力による一方的な現状変更の試みで、国際秩序の根幹を揺るがす行為だ。明白な国際法違反であり断じて容認できない」と重ねてロシアを批判。プーチン大統領が演説で核兵器の使用を示唆したことについては「本当に論外だと申し上げなければいけない。核兵器について示唆することは、唯一の戦争被爆国として国民感情的にも許すわけにはいかない」と強調した。
ウクライナ南部オデッサの港付近で日本の海運会社が所有する貨物船が砲撃を受けて損傷した件については「外交ルートを通じて、改めてロシア側に外国船舶や邦人の安全確保を昨日、強く申し入れた」と語った。