「欧州へ宣戦布告」とウクライナ大統領 露軍、チェルノブイリ原発を掌握

演説するウクライナのゼレンスキー大統領=24日(同国大統領府、AP)
演説するウクライナのゼレンスキー大統領=24日(同国大統領府、AP)

ロシアによるウクライナ侵攻で、ウクライナ大統領府高官は24日夜(日本時間25日未明)、過去に爆発事故を起こしたチェルノブイリ原発がロシア軍に掌握されたと発表した。ロイター通信が伝えた。一方、露国防省は24日、「特別軍事作戦」の初日が完了したとし「戦果」を発表した。

ウクライナ大統領府高官は「ロシア軍に掌握された以上、チェルノブイリ原発が安全であるとはいえない」と指摘。ゼレンスキー大統領も「これは欧州全体への宣戦布告だ」と非難した。

一方、ロイター通信は「チェルノブイリ原発の掌握は、北大西洋条約機構(NATO)に介入するなというシグナルだ」とする露治安当局筋の話を伝えた。

露国防省は24日夜、作戦初日の戦果として、空軍基地など計83のウクライナ軍の地上施設を無力化したほか、同国軍のスホイ27戦闘機2機やトルコ製の高性能攻撃ドローン(無人機)「バイラクタルTB2」4機を撃破したと発表した。

また、ウクライナ東部ではロシア軍の支援を受けた親露派武装勢力が6~8キロの前進に成功したほか、南部クリミア半島方面でもロシア軍の空挺(くうてい)部隊などがヘルソンへの進出路を確保したとした。

ロシア軍はウクライナの軍事施設をミサイルなどで無力化する一方、同国北部と東部、南部の3方向から侵攻。首都キエフの包囲を目指しているとの観測も出ている。

ゼレンスキー氏は24日、フランスのマクロン大統領やカナダのトルドー首相、トルコのエルドアン大統領らと電話会談。ウクライナ支援と対露制裁の即時発動を求めた。一方、プーチン露大統領もインドのモディ首相やイランのライシ大統領と電話会談し、侵攻の正当性を訴えた。(モスクワ 小野田雄一)

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