地方に勝機

音で追い出すはずが… 新資源開発とカニの意外な関係 本格調査に今年着手

新潟県を代表する特産品の一つ、ベニズワイガニ(新潟県水産課提供)
新潟県を代表する特産品の一つ、ベニズワイガニ(新潟県水産課提供)

新潟県沖に豊富に眠っている次世代資源のメタンハイドレート。東京海洋大学などが回収技術の研究開発に取り組んでいるが、貴重な水産資源のカニを掘削地域から音で追い出す研究をしていたところ、逆に呼び集める方法を見つけた可能性があることが分かった。100個のかごを海底に沈めてカニを捕る漁で試したところ、音の発生源を仕込んだかごのほうにカニが多く入っていたという。エネルギー開発がカニ漁に変革をもたらす可能性もある。

有数のカニ産地

メタンハイドレートは、天然ガスの主成分メタンが水とともに氷状になったもので、〝燃える氷〟とも呼ばれている。東京海洋大のグループは、ドーム状の大規模な膜を海底に設置し、その下でメタンハイドレートを採掘する技術を研究開発している。採掘後はメタンだけを分離し、洋上のプラットフォーム(回収生産基盤)まで運ぶ。

実用化を目指すにあたっての課題の一つがカニ対策だった。新潟県は国内有数のズワイガニの産地として知られ、令和元年の漁獲量162トンは全国6位。鳥取県などでは松葉ガニ、福井県では越前ガニと呼ばれてブランドになっており、新潟でも「越後本ズワイ」という名称でブランド化し、産地としての知名度アップに取り組んでいる。

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