印首相、プーチン氏に「即時停止」訴え 制裁には慎重

インドのモディ首相(右)とロシアのプーチン大統領=2021年12月6日、インド・ニューデリー(ゲッティ=共同)
インドのモディ首相(右)とロシアのプーチン大統領=2021年12月6日、インド・ニューデリー(ゲッティ=共同)

【シンガポール=森浩】インドのモディ首相は24日夜、ロシアのプーチン大統領と電話会談した。モディ氏はロシアのウクライナ侵攻をめぐって暴力の即時停止を訴え、「外交交渉と対話の道へ戻るための努力」を求めた。インドにとってロシアは武器輸入を通じて関係が深いが、混乱の拡大を懸念して自制を促した。

インド政府の発表によると、24日の電話会談でモディ氏は「ロシアと北大西洋条約機構(NATO)の間の相違は、真摯(しんし)な対話を通じてのみ解決できる」とも呼びかけた。ただ、インドのシュリングラ外務次官は24日夜の記者会見で、対ロシア制裁については「影響を考慮し、注意深く検討する必要がある」と述べ、慎重な姿勢を崩さなかった。

これまで露印首脳は相互訪問を繰り返しており、昨年12月にはプーチン氏がインドを訪問。首脳会談でモディ氏は「インドとロシアの友情は不変だ」と発言するなど、蜜月ぶりをアピールしていた。

一方、パキスタンのカーン首相も24日、プーチン氏とモスクワで会談し、ウクライナ侵攻について「対話と外交で解決すべきだ」と憂慮を示した。

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