「逃げれば大丈夫でもない」邦人保護、難しい対応

ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部で特別軍事作戦を実施すると発表したことを受け、中断する参院予算委。対応に追われる岸田文雄首相や閣僚たち=24日午後、国会・参院第一委員会室(矢島康弘撮影)
ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部で特別軍事作戦を実施すると発表したことを受け、中断する参院予算委。対応に追われる岸田文雄首相や閣僚たち=24日午後、国会・参院第一委員会室(矢島康弘撮影)

政府はロシアのウクライナ侵攻を受け、在留邦人の安全確保に全力を挙げる。岸田文雄首相は24日、記者団に対し、邦人の安全確保に向け「的確に対応したい」と強調した。ただ、砲弾が飛び交う中で「単に逃げれば大丈夫という状況ではない」(外務省幹部)のも事実で、難しい対応を迫られる。

政府によると、ウクライナ国内の在留邦人は21日時点で約120人。政府はこれまで商用機による国外退避を呼びかけてきたが、ウクライナ人と結婚した人たちらは現地に残る意志が強く、説得は難しかった。

政府は周辺国にチャーター機を手配済みで、航空機が飛ばせない場合は陸路でポーランドなどへの国外退避を想定する。林芳正外相は19日にウクライナ隣国のルーマニア外相と会談し、在留邦人が退避した場合の協力を要請した。

ただ、在留邦人の7~8割は首都キエフに集中しており、国境からは離れている。キエフも攻撃対象となり、外務省幹部は「逃げた方が安全なのか逃げない方が安全なのか…。今は身の安全を図ってくださいとしか言いようがない」と困惑の表情を浮かべた。

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