求められる予算の執行スピード トリガー財源も

令和4年度予算案が可決された衆院本会議=22日午後、国会・衆院本会議場(矢島康弘撮影)
令和4年度予算案が可決された衆院本会議=22日午後、国会・衆院本会議場(矢島康弘撮影)

22日に衆院を通過した令和4年度予算案は3年度内の成立が確実となり、新型コロナウイルス禍が続く中で早期に執行できるかが課題になる。4年度予算には国際的な原油価格の高騰に関する対策費用が計上されておらず、4月以降も補助金を継続したり、ガソリン税の上乗せ分を減税する「トリガー条項」の凍結を解除したりする場合は追加の財源確保が必要となる。

政府は過去最大となった4年度予算107兆5964億円を裏付けに、変異株オミクロン株の拡大に対応したコロナ対策や、岸田文雄政権が掲げる「成長と分配の好循環」に向けた経済政策を実現したい考えだ。

3回の補正を編成した2年度予算では、175兆円に膨らんだ予算総額の2割に当たる30兆円が使い切れず3年度に繰り越された。休業や営業時間短縮に応じた飲食店に支払う協力金などの執行が滞る中で夏場の感染拡大を防げず、菅義偉政権への強い批判につながった。岸田政権は予算を迅速に執行し前政権の二の舞を避けられるか問われる。

一方、4年度に懸案となるのが足元で値上がりが続く原油高への対応だ。昨年末に成立した3年度補正では石油元売り業者への補助金として893億円を確保したが、4年度予算にはエネルギー価格高騰への対応策は計上されていない。コロナ対策に充てる予算は原油高対策に転用できず、まずは予備費(5千億円)での対応が想定される。

ただ、自民党の緊急提言ではガソリン1リットル当たりの補助上限額を現行の5円から25円超に引き上げることを求めており、実現すれば予算規模は数千億円に膨らむ。トリガー条項の凍結解除に踏み切った場合も国と地方で年間1兆5千億円超の減収が見込まれ、財源確保のための補正予算の編成を迫られる可能性がある。

(永田岳彦)

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