韓国地裁が三菱重工の即時抗告棄却、現金化に一層近づく

三菱重工業の本社がある三菱重工ビルのロゴ=東京都港区(松本健吾撮影)
三菱重工業の本社がある三菱重工ビルのロゴ=東京都港区(松本健吾撮影)

【ソウル=桜井紀雄】韓国中部の大田(テジョン)地裁は21日までに、いわゆる徴用工訴訟で差し押さえられた資産の売却命令を不服として、三菱重工業が行った即時抗告を棄却した。複数の韓国メディアが伝えた。同社は最高裁に異議申し立てすることが可能で、実際の売却までは時間がかかる見通しだが、日本政府が「レッドライン(越えてはならない一線)」とみなす資産の現金化にさらに近づいた形だ。

韓国で2018年、同社に「強制労働させられた」と訴える元朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊員らへの賠償を命じる判決が確定。地裁は昨年9月、原告側が差し押さえた、三菱重工が韓国内で持つ商標権や特許権約5億ウォン(約4800万円)相当の売却を認めた。地裁は裁判所の掲示などで同社に決定を伝えたとみなす公示送達の手続きを行ったという。

いわゆる徴用工訴訟では、日本製鉄の資産についても昨年12月に売却命令が出され、日本製鉄が即時抗告している。

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