「プライド詰め込んだ」北京で紡いだ 選手名言集

<フィギュアスケート エキシビション>羽生結弦のエキシビションの演技=20日、首都体育館(桐原正道撮影)
<フィギュアスケート エキシビション>羽生結弦のエキシビションの演技=20日、首都体育館(桐原正道撮影)

17日間にわたって、雪山や銀盤を舞台に数々のドラマを繰り広げた北京冬季五輪が20日夜、閉幕した。日本勢は前回平昌五輪を上回り、史上最多18個のメダルを獲得。新たに誕生したヒーローやヒロインは思い思いに歓喜を表現し、泣き笑いがあったレジェンドたちは心に響く言葉を残した。

日本選手団主将として、異次元の活躍を見せたのは、スピードスケート女子の高木美帆(27)。5種目出場で金銀計4個のメダルを獲得し、拳を突き上げ、跳びはねて喜ぶ姿が印象的だった。17日の1000メートルでは悲願の個人での金メダルを手に入れ、「全てを出し切ることができた」と達成感をにじませた。

高木菜那(29)との姉妹愛も美しかった。連覇を狙った15日の団体追い抜きで菜那が転倒し、銀メダルに終わったが、泣きじゃくる姉に妹が黙って寄り添い、背中をさすった。終始うつむく菜那を、美帆は「仲間がいないと取ることができないメダル。誇りに思う」とかばった。

6日のノルディックスキー・ジャンプ男子ノーマルヒルで、長野五輪以来24年ぶりにジャンプ陣に金メダルをもたらした小林陵侑(25)は「やっぱり特別。(メダルは)重い」。7日の混合団体では、高梨沙羅(25)がスーツの規定違反で1回目に失格となりながら、猛追して4位に。泣き崩れる高梨を抱きとめた小林は「たくさんハグしてあげた」とはにかんだ。

高梨は8日、自身のインスタグラムに真っ黒な画面とともに「メダルのチャンスを奪ってしまった」などと投稿、謝罪した。チームメートやライバルたちが寄せた激励のコメントは、6万件以上。日本選手団の原田雅彦総監督は13日の記者会見で、自らの失敗でリレハンメル五輪の男子団体金メダルを逃した経験を踏まえ、「彼女の気持ちはよく分かる」と気遣った。

3連覇がかかったフィギュアスケート男子の羽生結弦(ゆづる)(27)は4位だった。ショートプログラム冒頭のジャンプでミスが出て、「氷に嫌われちゃったな」。それでも、フリーではクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑み、「今できる羽生結弦のベスト。挑戦し切った、自分のプライドを詰め込んだ五輪だった」と前を向いた。

親子鷹で急成長を遂げた鍵山優真(18)は、自己ベストで銀メダル。10日の試合直後は「まだまだやれる」と奮起し、翌日の会見では4年後を見据え、「新たな自分を作り出していけたらいい」と語った。

今大会躍動したスノーボード勢。15日のビッグエア女子で銅メダルに輝いた村瀬心椛(ここも)(17)は冬季五輪の日本女子最年少のメダリストになったが、「え、最年少なの、みたいな感じ」と平常心だった。11日に行われたハーフパイプ男子の平野歩夢(あゆむ)(23)は大技連発で3回目に逆転し、金メダル。2回目の得点の低さが物議を醸し、「点数は納得いっていなかった。そういう怒りがうまく最後に表現できた」と王者の矜持(きょうじ)をのぞかせた。

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