シャープ、堺パネル工場再び子会社に 液晶強化

シャープは18日、テレビ向け大型液晶パネルを生産する「堺ディスプレイプロダクト」(堺市)の完全子会社化を目指すと発表した。シャープは経営危機時に同社株を手放した経緯があるが、現在80%を保有する海外ファンドと買い取りに向けた協議を始める。パネルの安定調達や北米向け販売の拡大などを理由としている。

堺ディスプレイは約4300億円を投じて平成21年に設立。巨額の投資負担が経営危機を招き、鴻海精密工業の傘下入りにつながった。当初はシャープの連結子会社だったが、後に鴻海との共同運営となった。現在はシャープが20%を保有している。

近年は業績低迷が深刻で、令和2年12月期の売上高は1052億円、最終損益は1019億円の赤字だった。シャープは昨年2月に完全売却の方針を発表したが、最終的に交渉がまとまらず頓挫。今回は一転して子会社化を目指すが、収益力の改善が課題となりそうだ。

戴正呉会長兼最高経営責任者(CEO)は「米中貿易摩擦やパネル市場の動向などを勘案すると、完全子会社化が将来のシャープにとって必ず良い決断になる」とコメントした。

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