「フェルメール」展ナビゲーター、女優の小芝風花さん 音声ガイドにも初挑戦 鮮やかな色に注目

「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」ナビゲーターの小芝風花さん(三尾郁恵撮影)
「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」ナビゲーターの小芝風花さん(三尾郁恵撮影)

東京都美術館(台東区)で開催中の「ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展」(産経新聞社など主催)で、ナビゲーターを務める女優の小芝風花さん(24)。コメディーからシリアスな役まで、幅広い演技でテレビドラマやCMなどに引っ張りだこだが今回、音声ガイドのナレーションにも初挑戦した。

「美術館では見る方ひとりひとりのペースがあって、音声ガイドを聞きたい時もあれば、絵に集中したい時もある。だから聞き取りやすく、でもあまり邪魔をしないよう意識しました」と収録を振り返る。

注目作の一つはやはり、ヨハネス・フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」。画家自身が背景の壁に描き、彼の死後に何者かが塗り潰したとみられるキューピッドの画中画が、近年の修復でよみがえった。

「手紙を読む女性の表情が複雑なんです。修復前の状態だと悲しい手紙のように感じたんですけど、愛を象徴するキューピッドが現れてラブレター説が濃厚になると、見方が全然変わりますね」と驚く。絵の感じ方は人それぞれ。だからこそ、絵の内容や時代背景を解説する音声ガイドでは、「あまり私の感情を乗せすぎちゃいけないと思い、声のトーンを統一するよう心掛けた」と話す。

カスパル・ネッチェル《手紙を書く男》1664年 (?)ドレスデン国立古典絵画館© Gemäldegalerie Alte Meister, Staatliche Kunstsammlungen Dresden, Photo by Elke Estel
カスパル・ネッチェル《手紙を書く男》1664年 (?)ドレスデン国立古典絵画館© Gemäldegalerie Alte Meister, Staatliche Kunstsammlungen Dresden, Photo by Elke Estel

実は「難しいイメージがあって…」と、これまで美術に触れる機会はあまりなかったという小芝さん。「音声ガイドは私みたいな初心者にも『ここに注目を』とヒントをくれる。それに、意外と展覧会に足を運んでみると、作品を見て自由に想像するだけで楽しい」と声を弾ませる。カスパル・ネッチェルの「手紙を書く男」からあれこれ思いを巡らせたり、静物画の精緻さに驚いたり。「窓辺で手紙を読む女」と実際に対面した際にはまず、「色」に注目した。「こんなに鮮やかな色だったのかと、フェルメールが描いた当時の様子が分かりうれしい。光と影のコントラストも繊細ですてきですね」

「美術館は、才能ある人々の感性をおすそ分けしてもらえる場所だなと感じた」と小芝さん。「きっと想像力や感受性などは、どこかでお芝居の仕事にもつながると思う。今後はいろんな美術展に行ってみたい」とほほえんだ。

同展は日時指定予約制で、4月3日まで。

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