滋賀県近江八幡市の老舗日本料理店「ひょうたんや」と、神奈川県鎌倉市のIT企業「面白法人カヤック」がタッグを組み、浮世絵の一部を近江牛の肉で表現した「Art Beef Gallery(アートビーフギャラリー)」を販売している。今春の入学試験で滋賀県内の大学などに合格した受験者には4月30日まで、「合格おめでとう割」として10%割引で提供する。
アートビーフギャラリーは、新型コロナウイルスの感染拡大で近江牛の需要が低迷する中、「日本三大和牛の近江牛を、多くの人に知ってもらいたい」と、ひょうたんやがカヤックに声を掛けたところから企画がスタート。「江戸時代から食べられている近江牛の歴史に合わせ、歴史ある浮世絵を掛け合わせるとインパクトもあり、おもしろいのではないか」(同社担当者)との発想から生まれた「舌でも目でも」楽しめる〝アート〟となっている。
昨年6月に江戸時代を代表する浮世絵師、葛飾北斎の「富嶽三十六景 凱風快晴(赤富士)」をモチーフとしたギフトを販売し、メディアなどで話題に。第2弾となる今回の商品は明治時代に活躍した浮世絵師、小林清親の代表作をイメージした「東京隅田堤のさくら」。画面いっぱいに咲き乱れる桜を、きめ細やかなサシが入った霜降り肉で表現した。使われているのは最上級のA5ランクの近江牛で、口の中でとろけるような感覚が味わえるという。価格は7千円~1万5千円(税込み)。
商品はホームページ(https://shop.chiriri.co.jp/view/item/000000000041)から購入できる。合格おめでとう割は今春の入学試験で県内の私立、県立中学校や高校、大学に合格した受験者で、県外からの受験者も対象となる。カヤックの担当者は「外食が制限される中、勉強に励み、志望校に合格した子供たちと食卓を囲み、お祝いしてほしい」と話している。問い合わせはひょうたんや(0748・33・5551)。