メダル授与は数カ月後か ワリエワ余波、IOC「予測はできない」

北京五輪フィギュアスケート女子ショートプログラムの演技を終えたカミラ・ワリエワ(ROC)=15日、首都体育館(桐原正道撮影)
北京五輪フィギュアスケート女子ショートプログラムの演技を終えたカミラ・ワリエワ(ROC)=15日、首都体育館(桐原正道撮影)

北京冬季五輪フィギュアスケート女子でロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ(15)に発覚したドーピング問題が、思わぬ余波をもたらしている。ROCが制した団体のメダル授与式を大会期間中に実施しないことが決定。ワリエワに薬物違反があったかどうかの判断は数カ月かかるとの見方もあり、選手に困惑が広がっている。

個人種目でもワリエワが3位以内に入れば、表彰式は行わない。帰国後の家族、友人との再会や報告会まで〝手ぶら〟を強いられかねない。禁止物質に陽性反応を示したワリエワは16歳未満の「要保護者」であることなどを理由に資格停止処分を免れ、出場継続が認められた。しかし、国際オリンピック委員会(IOC)は将来的に失格になる可能性も考慮し、授与式を断念した。

検体は昨年12月のロシア選手権で採取されたため、処分を判断するのはロシア反ドーピング機関。決定を不服とすれば世界反ドーピング機関(WADA)が上訴する余地もあり、さらに長期化する。IOCのデニス・オズワルド規律委員長は「適切なメダルを適切な人に授与したい。(処分内容を)予測はできない」と選手に理解を求めた。(共同)

競技一覧

会員限定記事会員サービス詳細