林芳正外相は15日、ロシア政府との間でテレビ会議形式で開かれた「貿易経済に関する日露政府間委員会共同議長間会合」に出席した。記者団に公開された冒頭のやり取りで、ロシアのレシェトニコフ経済発展相に対して「現下のウクライナ情勢については重大な懸念をもって注視している」と述べた上で外交的解決を追求するよう求めた。
林氏はまた、「ウクライナをめぐる現状の中ではあるが、共同議長として対話を続けていけることを望んでいる」と表明した。その上で「経済分野での日露協力が平和条約締結問題を含めて幅広い分野で日露関係全体を発展させることに資するものになるよう有意義な意見交換を行いたい」と述べた。
これに対し、レシェトニコフ氏は「新型コロナウイルス感染拡大の影響で導入された制限、貿易額の削減にもかかわらず、2021年に露日経済関係が上昇傾向を見せたことを高く評価する」と述べた。
同会議は日露の経済関係について包括的に協議を行う枠組み。閣僚レベルの共同議長間会合が開かれるのは一昨年12月以来となる。