ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)で犠牲となったアンネ・フランク(1929~45年)が、隠れ家でつづった日記の初出版から今年で75周年。アニメや映画が相次いで発表されている。今なお、人々の心をひきつける「アンネの日記」。ゆかりの人々との交流を続けてきたホロコースト記念館(広島県福山市)の大塚信(まこと)理事長(72)は「恐怖と不安の潜伏生活でも、夢と希望を持ち続けたアンネ。日記の言葉は、今の時代にも希望のメッセージとなっている」と話す。
映画公開、新ニュースも
アンネ・フランクが2年1カ月におよぶ隠れ家での潜伏生活でつづった日記はアンネの死後、父親のオットー氏によって出版された。「アンネの日記」は13年前に国連教育科学文化機関(ユネスコ)が「世界記憶遺産」に登録。「世界中で最も多く読まれた10冊のうちの1冊」とたたえられ、聖書に次ぐベストセラーともいわれている。