北京冬季五輪を機に韓国と中国の〝文化戦争〟が再燃している。五輪開会式にチマチョゴリ姿が登場したことに対し韓国世論が「また中国が韓国の伝統文化を奪おうとしている」と大騒ぎしているのだ。韓国選手失格判定への不満も重なりマスコミは「反中感情高まる」と中国非難に熱を上げている。
韓国世論は、以前は日本の茶道や生け花、剣道…など何でもかんでも〝韓国起源〟を主張するので日本から「またウリジナルをやってる」とよく皮肉られた。韓国語の「ウリ(われわれ)」と英語の「オリジナル(独創的)」をくっつけたダジャレ的な造語だが、近年は中国との間で〝ウリジナル〟競争が目立つ。
チマチョゴリは韓国で「韓服(ハンボク)」といっている伝統衣装だが、今回の韓国の非難は客観的には言いがかりに近い。なぜなら中国は開会式に多くの少数民族を登場させており、その中にチマチョゴリ姿があっても不思議ではないからだ。中国には「朝鮮族自治州」が存在する。