クリップ!

「プロ集団」の根底に正義感 青木崇高

青木崇高(撮影・三尾郁恵)
青木崇高(撮影・三尾郁恵)

猟奇殺人に挑む警視庁捜査一課を描きこれまで3回にわたり映像化された麻見和史原作の「殺人分析班」シリーズに、新たな「分析班」が誕生した。その物語「連続ドラマW 邪神の天秤 公安分析班」に主演する。これまで演じてきた捜査一課のエース、鷹野秀昭が公安部に異動となり、今回の主人公に。治安の守護神たる警視庁公安部の「公安分析班」として、難事件と向き合う。

物語はエジプト神話を模した大物政治家の殺害事件から始まる。臨場した鷹野は捜査一課で培った捜査力を発揮しようとするが、公安のやり方ではないと阻まれる。「同じ警察でも、刑事部と公安部ではこうもアプローチが違うのかと驚いた」という感想は、異動したての鷹野が感じたであろう感覚に重なる。「鷹野はそこから、公安の意見も取り入れつつ、今までの刑事部の手法も使う〝ハイブリッド〟なやり方を選んでいくんです」

事件が起きてから動く刑事部と異なり、事件を未然に防ごうとする公安部は、「国家を揺るがしかねない事案にかかわりながら、自分たちの働きが表に出ることはない。プライベートを犠牲にすることもいとわないプロフェッショナルな集団」だ。彼らのモチベーションはどこにあるのかを真剣に考え、根底にあるのは「とんでもなく強い正義感ではないか」と考えるに至った。

鷹野にも、そうした強い正義感を抱くに至ったきっかけがあるのか。

「その辺はあまり話せないですけど、シリーズ最初から鷹野の人物造形を監督と話し合ってきました。今作もとにかく緻密に丁寧に練り上げられた脚本です」

有料放送だからこそ実現できた、猟奇殺人のリアルな映像表現も見もの。相棒の氷室沙也香(松雪泰子)を始め、共演者も「すばらしい役者さんばかりで、現場は楽しかった」と振り返る。

多くの作品で重要な役どころを演じてきたが、「分析班」シリーズは「深く長く関わっているので、自分の人生にとって大きな作品」となっている。「せっかく作品と縁をいただけたら、演じるだけで終わるのはもったいない。公安がどういう存在で、社会でどんな位置にあるのか。作品に生きる人たちの人生も想像してしまうんです」と熱く語り、ドラマのできに太鼓判を押した。

「本格的な警察ドラマとして、絶対に楽しんでもらえる内容になっていると断言できます」(道丸摩耶)

あおき・むねたか 昭和55年生まれ、大阪府出身。平成14年、映画「マッスルヒート」でデビューし、19年のNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の徒然(つれづれ)亭草々役で脚光を浴びる。主な出演作に、大河ドラマ「龍馬伝」「平清盛」「西郷どん」(いずれもNHK)、「99.9-刑事専門弁護士-」(TBS)、映画「るろうに剣心」など。放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では木曽義仲を演じている。ブログの自筆イラストも話題。

「連続ドラマW 邪神の天秤 公安分析班」はWOWOW、日曜午後10時。

会員限定記事会員サービス詳細