小林陵、偉業逃すも「銀」 4人きょうだい支えに

【北京五輪2022】〈スキージャンプ 男子個人ラージヒル決勝〉銀メダルを獲得し、セレモニーでガッツポーズを見せる小林陵侑=12日、国家ジャンプセンター(彦野公太朗撮影)
【北京五輪2022】〈スキージャンプ 男子個人ラージヒル決勝〉銀メダルを獲得し、セレモニーでガッツポーズを見せる小林陵侑=12日、国家ジャンプセンター(彦野公太朗撮影)

日本選手初の偉業となる個人2冠へ、わずかに及ばなかった。12日のノルディックスキー・ジャンプの男子個人ラージヒルで25歳の小林陵侑(土屋ホーム)は、6日のノーマルヒルに続く「金」こそ逃したものの、今大会2つ目となるメダルを勝ち取り、「前回の五輪からすごく成長できた自分がいて、一人でも出会った人が欠けていれば、(メダルは)取れなかったと思う」と充実の表情を見せた。

小林陵は、4人きょうだいの次男。兄の潤志郎は、北京五輪にともに出場している。姉の諭果は1月の雪印メグミルク杯で優勝するなど五輪出場権を争い、弟の龍尚は同じ土屋ホームに所属するジャンプ一家だ。

スキー距離の選手だった父、宏典さんの影響で雪上に入り、兄が最初にジャンプの道へ。小林陵も引き込まれていった。幼いころから積もった雪で庭に高さ5メートルに満たないジャンプ台を作り、朝から晩まで飛んだ。週末は家族でワンボックスカーに乗り、秋田や青森のジャンプ台で技術を磨いた。

何でも無難にこなす運動神経の良さは、子供のころから。細い距離用の板でアルペンスキーのコースを滑るなど、怖いもの知らずの一面もある。諭果は「何でも楽しんでやるタイプ」と弟を評す。

世界で戦う小林陵にとって、兄の潤志郎は欠かせない存在。前回の平昌五輪やW杯などで、ともに世界を回り「楽というか、生活しやすい」と頼りにする。昨季は新型コロナウイルス禍で約5カ月間帰国できず、遠征先で兄と好きなゲームの話などをして気持ちを落ち着かせた。海外遠征が増えて4人そろうことは少なくなったが、2020年には小林陵の誕生日を一緒に祝った。日本のエースは、きょうだいを心の支えに、結果を出し続けてきた。

14日には男子団体が控えている。兄とともに、仲間とともに、もう一つメダルを取りにいく。(小川寛太)

競技一覧

会員限定記事会員サービス詳細