東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)での重大事故を想定した国の原子力総合防災訓練が12日、3日間の全日程を終えた。最終日は、原発から5~30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)の住民が、県内各地に避難する想定で実施された。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、自治体職員が住民の代役を務めた。
石巻市内からは、住民役の約70人がバスや乗用車に乗り込み、同県大崎市の避難所に向かった。途中、同県涌谷町の野球場の敷地内では、避難してきた車両の放射線量を測定。基準値を超えた場合には、住民の代表が小型の測定器で頭や手、靴底の数値を測る検査を受け、簡易除染が実施された。
新型コロナ対策として、発熱がある住民は専用バスに隔離して避難し、別ブースで検査を受けた。