米、ソロモン大使館開設へ 対中国、巻き返し図る

記者会見するブリンケン米国務長官=1月21日、スイス西部ジュネーブ(共同)
記者会見するブリンケン米国務長官=1月21日、スイス西部ジュネーブ(共同)

ブリンケン米国務長官は12日、訪問先のフィジーで、南太平洋の島国ソロモン諸島に米大使館を開設する計画があると明らかにした。ロイター通信が報じた。ソロモン諸島は2019年9月に台湾と断交し、中国と国交を樹立した。バイデン米政権は現地に外交の足場を築いて関与を深め、巻き返しを図る。

米政権は11日に発表したインド太平洋戦略で、東南アジアや太平洋島嶼(とうしょ)国に大使館や領事館を設置する方針を表明しており、今回の発表が第1弾となる。米中両国の摩擦は太平洋地域でも激しさを増しそうだ。

米国務省高官は、中国が太平洋島嶼国と軍事的な関係を構築しようとしている「明らかな兆候」があると記者団に指摘。特にソロモン諸島で顕著な傾向があり、周辺地域で懸念する声が出ていると述べた。(共同)

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