関東大震災の写真など130点 千葉・館山「川名写真館の世界」展

関東大震災で被災した館山の町並み(館山市立博物館提供)
関東大震災で被災した館山の町並み(館山市立博物館提供)

千葉県館山市で約90年続いた川名写真館が所蔵していた町並みや祭礼を撮影した大正や昭和の古写真など約130点を紹介する企画展「よみがえる近代安房の風景-川名写真館の世界-」が同市館山の市立博物館で開かれている。関東大震災で被災した館山の写真も展示されている。大震災の写真などは日本近代史にとっても重要な資料だという。

博物館によると、川名写真館は大正2(1913)年、館山町新井(現在の館山市館山)に川名竹松(たけまつ)(1889~1966年)が開業した。大正12(1923)年9月1日の関東大震災では館山町の全戸数の8割以上が全壊したが、写真館は被災を免れ、平成16年ごろの閉店まで建物が残っていた。写真館は3代続いたという。

川名写真館は地域の写真館として住民の冠婚葬祭などを撮影する一方、戦前には館山海軍航空隊の出入り写真師を務めた。

閉館にあたって、写真館は約8000点もの資料を博物館に寄贈した。うち約5000点が明治から昭和の写真、撮影で使われたガラス乾板の画像などだった。企画展はその中から大正から昭和30年ごろまでの安房地域の写真を紹介。大震災の写真は8点、地域の祭礼は15点が展示されている。

写真のほとんどは川名竹松が撮影した。博物館の担当者は「川名写真館は絵はがきも発行していた。当時の絵はがきは地域のメディアの役割も果たしており、公共施設や学校の運動会など多くの写真を撮影していた」と話している。今月下旬から市公式ユーチューブチャンネルで展示解説の動画が公開される予定だ。

企画展は来月21日まで。観覧料は大人400円、小中高生200円。12日と来月12日の午後1時半からは学芸員の解説会がある。

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