バイデン氏、ウクライナ退避で「軍派遣しない」明言

バイデン大統領(AP=共同)

【ワシントン=大内清】バイデン米大統領は10日、ロシアがウクライナに侵攻した場合、同国内にとどまる米国民の退避のために米軍を派遣する考えはないと言明した。その理由として「米国とロシアが互いに発砲を始めれば世界戦争になる」と述べ、何らかの形で米露の衝突に発展するリスクを避ける考えを強調。ウクライナ国内の米国人はすみやかに退避するよう求めた。米NBCテレビのインタビューで語った。

国務省は同日、米国民に向けてウクライナからの即時退避と同国への渡航停止を勧告。ロシアによる軍事行動があった場合、「ウクライナのどこであっても米政府が米国市民を退避させることはできないことに留意」するよう警告した。

バイデン政権は昨年8月、イスラム原理主義勢力タリバンによるアフガニスタン全土の掌握を受け、米国民や現地協力者らを脱出させるため、米軍を一時的に増派して大規模な移送作戦を実施した。だがバイデン氏はインタビューで、ウクライナでは米軍を派遣するシナリオは「ない」と断言。「相手にしているのはテロ組織ではなく世界最大の陸軍のひとつだ。(事態は)急速にひどくなりかねない」とも語った。

©2020-2022 The Sankei Shimbun. All rights reserved.